2026-01-14

2026年 令和八年稽古始め

先日、今年初のお稽古日で、舞い初めを行いました。

例年通り、現在お稽古中の曲をお弟子さんお一人ずつ、舞いました。

今年も4月に第4回舞の会を開催しますので、その時の演目をそれぞれ発表しました。

4月までお稽古を重ね、本番を迎えます。

お弟子さんそれぞれ、この日の舞よりも、良い舞を目指して励んでくれると思います。

私も同じく、4月の舞の会を楽しみにしてくださっている皆さまにお応えできるよう、稽古を積んで参ります。









2025-10-14

2025年浴衣会

 先月の終わりに、浴衣会を行いました。

当稽古場での内輪の会ですが、お弟子さんそれぞれ、お稽古中の舞を披露しました。

来年の4月に舞の会を催す予定です。

この日の曲を、舞の会でも舞いますので、浴衣会は、それに向けたお稽古の一環でもあります。

まだ振付を全部覚えていないお弟子さんもおりますので、浴衣会では途中まで仕上げる様にお稽古してきました。

浴衣会後は残りの振付をお稽古して、来年1月の舞い初めでは、全員、通しで舞えるようになります。私も、お弟子さん方も、少しでも前進して、舞の会を迎えられるよう、お稽古に励んでいます。

私は、「忘れ唱歌」を舞いました。

現代でも通じるようなわかり易い歌詞や、滑稽な動きの多い舞です。短い曲ですが、葛流ではお許し物(名取以上が条件で、お師匠さんのお許しがないとお稽古出来ない曲です)の曲です。


2025-04-29

第三回 舞の会終了いたしました

  第三回いち葉会発表会並びに葛たか葉舞の会、おかげさまで無事に終了いたしました。

ご来場いただきました皆様をはじめ、応援してくださり、お手伝いしてくださった皆様、まことにありがとうございました。心より御礼申し上げます。

今回も千葉市美術館・さや堂ホールでお世話になり、お客様にもホールの美しさを楽しんでいただく事が出来ました。

懐かしい皆様にもお越しいただきました。遠くからお越しいただき、毎回ありがたく思います。タカ女先生のお稽古場はなくなってしまいましたが、皆さまにこうしてお目にかかれるのはとても嬉しいです。

お客様からお弟子さん達の成長をほめていただき、教える身として、大変嬉しく受け止めております。三名とも、落ち着いて舞っていましたので、私も安心して音響係に集中する事が出来ました。

来月からは、新しい曲のお稽古が始まりますので、それぞれ、さらなる上達を目指してがんばってくれると思います。

私は、「ひなぶり」と「江戸土産」を舞いました。

「ひなぶり」は葛流では初心の方がお稽古する事が多い曲ですが、以前タカ女先生に、やり方次第では大人のひなぶりに出来る、と教わりました。先生のそのお話を思い返しながら稽古を重ねました。

「江戸土産」は師範の課題曲で、七役を舞い分ける難しい舞ですが、やっていて楽しさもある舞です。地唄舞のなかでは、珍しい動きも多いので、面白かったというご感想もいただきました。

無事に終わり安堵しておりますが、私自身も舞うごとに、課題が見える気がします。

お弟子さん達と一緒に、追い求めてお稽古してまいります。


地唄舞葛流 第三回 葛たか葉舞の会

葛たか葉 舞の会 ひなぶり
ひなぶり


葛たか葉 舞の会 江戸土産
江戸土産

葛たか葉舞の会
江戸土産









2025-03-03

第三回 舞の会

 今年も4月に、千葉市美術館さや堂ホールで、舞の会を開催します。

おかげさまで早くも3回目の舞の会です。

いつも応援してくださる皆さまから、今回も楽しみ、と仰っていただき、嬉しい限りです。皆さまにお会い出来ますことを、私も楽しみにしております。

お弟子さん達も本番に向けて、熱心に稽古しています。

私は、今回、「ひなぶり」と「江戸土産」を舞います。

「江戸土産」は、葛流では師範の課題曲でしたので、思い出深い曲です。七役を舞い分けるという、面白い舞です。

今回も、いつも通り、ささやかな会ですが、地唄舞のひとときをお愉しみいただけるよう、精一杯つとめます。

葛たか葉第三回舞の会チラシ



第三回舞の会 チラシ

本会は完全招待制です
出演者・関係者からの直接の招待の方のみご入場いただけます。








2025-01-16

2025年 令和七年稽古始め

 今年も年始の行事として、舞い初めをしました。

お弟子さん、お一人ずつ、今お稽古している曲を舞いました。

今年も4月に舞の会を催します。この日、舞ったのは、舞の会のためにお稽古している曲です。

今年も一年、精進する事を誓うためでもあり、舞台で舞うためのお稽古の一つでもある舞い初めです。

舞台での登退場のお稽古にもなる、いい機会です。浴衣会でもお稽古しましたが、すり足での移動は、とても難しいものですから、何度もお稽古が必要です。

お弟子さん方のあとは、私も舞い初めをしました。やはり、今度の舞の会で舞う予定の曲です。

応援してくださる皆様のおかげで、次の舞の会は三回目となります。

今回も、千葉市美術館のさや堂ホールでの開催です。

毎回、希望の日に、ホールの予約が取れるか気をもむのですが、無事に予約できました。

あと、三カ月ほどで本番を迎えますので、お弟子さんと一緒に、お稽古を積んで参ります。







2024-09-30

2024年浴衣会

 先日、浴衣会を行いました。

いつものお稽古場を小さな舞台のように使う、お弟子さんだけの、内々の発表会です。

来年も舞の会を催す予定でおりますが、浴衣会ではその時に舞う曲をそれぞれ舞いました。

当稽古場は何しろ小作りなので、客席にする範囲も狭いのですが、一応、一段高い所で、観客を前に舞いますので、いつもより緊張感が増します。

お客様の前で舞う事は、良いお稽古になりますから、こうした小さな会でも、場数のひとつになればと思っています。

私は「ひなぶり」を舞いました。駕籠かきの形や、お酒を注いだり飲んだり等、短い曲ですが、面白い振りが盛り込まれた曲です。


2024-04-27

第二回 舞の会 終了いたしました

 第二回いち葉会発表会並びに葛たか葉舞の会、おかげさまで無事に終了いたしました。

ご来場いただきました皆様、応援してくださった皆様、お手伝いしてくださった皆様、ありがとうございました。皆様のお力添えがあったからこそ、二回目の舞の会を実現する事が出来ました。心より御礼申し上げます。

昨年に続き、千葉市美術館のさや堂ホールでの舞の会でした。今年も、あの美しい会場で舞う事が出来まして、お客様からもご好評をいただきました。

今回もたくさんのお客様にご来場いただき、一同喜んでおります。

葛流のお懐かしい皆さまも、遠路はるばるお越しくださり、恐縮しておりますが、もちろん大変うれしく、ありがたい事でした。

二回目の発表会だったお弟子さん達も、緊張感のなか、落ち着いて舞っていましたので、お稽古の成果を出してくれたと思います。昨年、ご覧いただいたお客様からは、お弟子さん達の上達をほめていただくことも出来まして、私も喜んでおります。それぞれ、また、次回へ向けて励んで欲しいと思います。

私は、男舞の本業物「八島」と、その正反対の艶物・上方端唄の「愚痴」を舞いました。

2曲の違いをお見せ出来ればと、この曲を選びました。

前回同様、お客様が一心に観てくださっているのを強く感じながら舞いました。

私の舞に関して、お客様から嬉しいお言葉をいただき、それは素直に喜び、おたのしみいただく事が出来たようで安堵しましたが、あれが完璧だったとは思っていません。これは、どの舞台でもそうですが、終わった後は、「まだまだ、もっと」と、反省し、「まだまだ、もっと」と、精進を誓います。

私の歩みをたのしみにしてくださり、応援してくださっている方々に恥ずかしくないように、これからもお稽古を重ね、お弟子さん達にも伝えていきたいと思っています。


地唄舞葛流 第二回 葛たか葉舞の会

葛たか葉 舞の会 八島
八島



葛たか葉 舞の会 愚痴
愚痴





2024-03-04

第二回 舞の会

 昨年に続き、今年も舞の会を開催する運びとなりました。

今回も完全招待制の会ですので、ささやかな会となりますが、地唄舞の世界をお愉しみいただきたいと願い、稽古に励んでおります。

お弟子さん達も、本番に向けて緊張感を持ってお稽古しています。

私は今回、「八島」を舞います。

地唄舞を始めた当初、「八島」を舞うのが目標でした。

以前もブログに載せました通り、特段の思いがある曲ですので、今回、舞えるのは、とてもしあわせです。

ご来場ご希望のお返事をいただきますと、嬉しい反面、責任も感じます。

お越しいただく皆さまにとって良いお時間になるよう、精一杯努めます。


葛たか葉第二回舞の会チラシ

第二回舞の会チラシ




2024-01-22

2024年 令和六年稽古始め

先日、今年の初めてのお稽古日でしたが、その際、「舞い初め」をしました。

舞い初めは、ここ数年、お稽古場での恒例行事にしております。

私のお稽古場は、本当にささやかですが、使い方次第で舞台と客席に分けて使う事が出来るようにつくりましたので、舞い初めの時は、それを活用して一段高い所を舞台として使っています。

他のお弟子さんの前で、その(小さいながら)舞台の上で、一人ずつ舞うのは、なかなかの緊張感と思われます。

私は冷たい先生なので、お弟子さんが本番で振付をど忘れしてしまったとしても、教えません、と、日頃から言っていますので、お弟子さんは「助け舟はない」と、その点でも緊張されると思います。

本当の舞台では、忘れても教えてあげられませんから、こういう小さな発表の時に肝を練っておいてもらいたいと思い、心を鬼にして、私からの、ど忘れ対応はしないようにしています。

今回の舞い初めでは、頭が真っ白になってしまうお弟子さんはいませんでしたので、日頃のお稽古の成果と喜んでおります。

お弟子さんの後は、私も舞い初めで舞いました。

今年も、4月に第二回舞の会を催す事が決まっておりまして、この舞い初めは、それに向けてのお稽古の一環でもありました。

昨年の舞の会では、大変ご好評をいただき、また、たくさんの応援のお言葉も頂戴しましたので、第二回も開催する運びとなりました。

お弟子さんも、私自身も、昨年よりも今年、少しでも前進できるよう、稽古に励んでおります。

2024年1月(葛たか葉)
愚痴

2023-10-03

2023年浴衣会

先月、私のお稽古場で初の浴衣会を開きました。

タカ女先生主催の浴衣会とは比べ物にならないほど、小規模な会です。

通常のお稽古日の、お弟子さん方が合流する時間帯に、それぞれのお稽古の成果を発表しました。

振り付けを最後まで覚えていないお弟子さんは、曲の途中までを浴衣会用にお稽古しておきました。

前回の舞の会が5月でしたので、それから月に2回のお稽古ですから、まだ8回程度しかお稽古日がありませんでした。そのわりには、それぞれの力量で頑張って覚えてくれましたので、何とか形になって良かったです。

今、お弟子さん方がお稽古している曲は、来年の舞の会で舞う曲ですので、内輪ではありますが、お客様の前で舞う経験を積むのに、良い稽古になったと思います。

私も同様に良いお稽古をさせていただきました。今回は「八島」を舞いました。

私にとっては特段の思い入れのある舞です。

「八島」はお許し物(名取以上でないと教えて頂けない曲)でしたので、名取を許され、国立劇場で舞わせていただけるようになるまでは、この曲が目標でした。

国立劇場でも舞わせていただき、念願叶いましたが、舞ってみたら、舞ってみたで、当然上手く出来なかったところもたくさんありましたから、もっともっとと強欲が止まりません。たゆまぬ強欲でもって、この先も稽古し続けます。


八島 2023年
八島

2023-06-06

第一回 舞の会 終了いたしました

第一回いち葉会発表会並びに葛たか葉舞の会、おかげさまで無事に終了いたしました。

ご来場いただきました皆様、また、応援してくださった皆様、ありがとうございました。
たくさんのお客様にご来場いただきまして、一同大変喜んでおります。
当日は、会場に椅子を並べる準備から始めましたが、ご予約の人数分の椅子を並べ切れるか心配になるほどでした。
たくさんのご来場、本当にありがたく、身の引き締まる思いでした。

第一部の、お弟子さんの発表会では、私はテープ係(パソコンを使いましたが)をしていました。
自分の手元が狂って違う曲を出したり、タイミングを外してしまったらエラい事になるという裏方としての緊張を覚えながら、一番後ろの席でお弟子さんの舞を見守っていました。
お客様の前で舞うのは初めてのお弟子さんもいましたが、三名とも落ち着いていたので、その点は安心して見ていられました。
それぞれ、いつもうまく出来なかった振りがきちんと出来ていた時は、よしよしと嬉しく、これまでのお稽古の積み重ねが思い出されました。
我ながら口うるさいと思いながら指導してきましたが、きちんと舞ってくれる姿を見れば、うるさく言って良かったと思いました。

第二部で、私は「万歳」と「鉄輪」を舞いましたが、舞っている最中、これまでの舞の舞台とは違う感覚がありました。
さや堂ホールそのものの美しい佇まいのおかげもありますが、お客様が一心に観てくださっている空気をとても強く感じていました。
私には、その空気がとても澄んでいるように思え、あの中で舞わせていただくことのありがたさが湧き上がっていました。
私の身勝手な想像かもしれませんが、舞っている私とお客様との間で、無言の「やりとり」が出来たように感じました。
舞台は演者だけのものではないという思いがさらに強くなりました。
舞の空気を一緒に作ってくださるお客様はもちろん、惜しまず力を貸してくれるお手伝いの方々、ご来場は叶わなくても応援してくださる皆様がいてくださるおかげで、あそこに立つことが出来ました。

何しろ初めての会でしたので、どうなることやらわかりませんでしたが、お越しいただいた皆様にとって良いお時間になる事を目指して、舞の稽古と共に、登場退場など、会の流れもお稽古して本番を迎えました。
終演後、お客様に、良かった、楽しかったと仰っていただくことができましたので、ひとまず安堵しております。
また次回も、という嬉しいお言葉もいただきましたので、さっそくお弟子さんそれぞれの、次の演目を選んでいます。

葛流の皆様にもたくさんの応援をいただきました。
遠路はるばるお越しいただき、会えない時間が長かったので、殊更嬉しく、心強かったです。
皆様、色々、いろいろ思われて、舞を観ながら涙される場面もあったようです。
タカ女先生も天から観ていて下さったでしょうか。
「たか葉、がんばってよ」
と、かつてタカ女先生にお稽古場で突然言われたことがありました。
あの時、どういう思いでそう言われたのかは、わかりません。
わかりませんが、私は葛流の舞を続けて行きます。
第一回の私の衣装は、迷わず、葛流の紋が入った名取のお揃いの着物にしました。
今回の会で、また一歩踏み出せたと思います。
大きな事はできませんが、これからも、お弟子さん達と一緒に、しっかり刻んで歩んで行こうと思っています。


地唄舞葛流 第一回 葛たか葉舞の会

葛たか葉 舞の会 万歳
万歳

葛たか葉 舞の会 鉄輪
鉄輪


2023-04-03

第一回 舞の会


5月の舞の会のチラシが出来ました。
小さな会ですが、私が主催する初めての会です。
完全招待制のため、一般に向けての宣伝はしておりませんが、憚りながらチラシを掲載いたします。
お世話になった皆さまや、ご興味を持ってくださった方々に愉しんでいただきたいと、日々、稽古に励んでおります。
お弟子さん達も、当日を想像すると緊張するようですが、がんばってお稽古しています。



葛たか葉 舞の会チラシ



 

葛たか葉 舞の会チラシ




2023-01-14

2023年 令和五年稽古始め

 先日、今年初めてのお稽古日でした。


今年5月に、ささやかな舞の会を催す事になりました。
お弟子さんの発表会と、私の舞(二曲)のみの、本当に小さな会です。
昨年末に思い立ちまして、我ながら急な話だと思いつつ、動いてみましたら、希望していた千葉市内の会場の予約が取れました。
すんなり会場を確保できたという事は、やっていい、という事だろう、と、後押ししてもらったような気持ちになっております。

お弟子さん達も、お稽古の成果を発表できる機会が来ました。
目標は上達を促します。会に向けて、きっと成長してくれると期待しています。
そして、このたび、かつての妹弟子が私の稽古所に入門しました。
私が彼女をお迎え出来る状況になるまで、かなりお待たせしたのですが、じっと待っていてくれました。
彼女も舞の会に出演することになり、早速そのためのお稽古を始めました。

ささやかでも、観てくださる方が地唄舞に触れ、愉しんでいただけるような舞の会を目指し、私自身も一層稽古に励みます。

2023年1月(葛たか葉)
鉄輪

2022-12-27

稽古納め

 先日、私のお稽古所の稽古納めでした。


色々ある中、今年一年、稽古を続ける事が出来たのはありがたいです。
12月になってから、私が思い立ち、来年に向けて動き始めました。
これまで静かに、ひたすら稽古を続けて来ましたが、来年、少し変化を起こす予定です。


何をするにしても、健康が第一だと改めて思う事が増えました。
私にとっては、舞のお稽古が健康法の一つです。
舞わないと不健康になりそうなので、私は年末年始も一人で稽古します。
来年もその先も、末永く舞い続ける事ができる身体作りに励みます。

2022-05-17

お稽古所 五月「名護屋帯」のこと


私の小さなお稽古所は、あいかわらずひっそりとお稽古しています。

私自身の最近のお稽古の曲は、「名護屋帯」でした。
「なごやおび」と読みますが、地唄でいう名護屋帯は、お太鼓用に締めやすくなっている幅の広い名古屋帯ではなく、室町末期から江戸初期に用いられた組紐の細帯の事だそうです。

遊女の哀しさを表している舞なので、葛流の会では、前に帯を結んだ形でなさる方が多かったのですが、私が、過去に国立劇場の舞台で舞ったときは、幅の狭い帯にしてもらいました。
かつらも、ちょっと変わった形でした。
先生から、「げんこつを載せたみたいな形」と説明して頂いたのを覚えています。
似合うかどうか人による形で、地味な感じなので別の形にする人が多いと聞きましたが、私は国立劇場の舞台では、似合う似合わないに関わらず、この曲はこの格好という定番や、その時代その物語に沿った形にしてもらうようにしていましたので、この時も「げんこつ」がどんな感じなのか、よくわかりませんでしたが、その変わった髷でお願いしました。
その時の写真がこちらです。

名護屋帯(葛たか葉)



朱色の組み紐の飾りと、金色のかんざし一本だけでしたが、かえって華やかだったと思います。

衣裳も、私の身に余る豪華なものでした。
先生が京都で衣裳を選んでくださり、「素敵だったからこれにしちゃった」と仰っていました。本当に華やかな衣裳で、どっしりと重たかったのを覚えています。
私は身長がまずまず高いので、先生は大きな柄を選んでくださることが多かったようです。

当時の事を色々と思い出す写真です。
かつては二重に巻いた帯が、恋焦がれるあまりに三重にまわるほど痩せて細くなってしまったとうたわれる艶物の極みのような曲で、例によって私とかけ離れているため、その気になるのが難しい曲でしたし、私の体格はそれほど痩せてません~、と思うと、弱気になったものです。
先生からも、しっとり柔らかく動くようにとお叱りを受けながら稽古していました。
この時は葛流の創流の会で、名護屋帯を舞った後に、お名取の群舞で、先生振付の「瀧づくし」を6人で舞いました。二曲出演したのは、後にも先にもこの時だけでしたので、不思議な感覚だったのを覚えています。
国立劇場の舞台は、当時、恐れおののいてしまう事もありましたが、一人ぼっちではなく、先輩のお名取さん方がいてくださると、こんなにも心強いのか、と、安心して立つことができました。
言い方がおかしいかもしれませんが、なにやらスポーツのように明るく、楽しい時間でした。

その名護屋帯を久しぶりにお稽古しまして、一旦仕上げとなりましたので、お稽古日にお弟子さんの前で舞いました。どなたかに観ていただくのは、自身と向き合える、質の良い稽古になります。





2022-02-08

2022年 令和四年舞い初め

昨年は、新年らしき行事がありませんでしたが、今年は1月に舞い初めを行いました。

私の稽古場での舞い初めは初めての事でした。
都内までお稽古に通う事がなくなり、恒例だった葛流新年会も2020年が最後でした。
寂しい事ですが、めげていても仕方ありませんので、小さな事でも出来る事をしようと思い、お弟子さんと舞い初めをしました。

2020年以降、私の、舞に関する環境が大きく変わり、また、くだんのウイルスもいまだ収束が見えない状況ですが、私が稽古を続ける事は何ら変わりがありません。
環境や状況は、いつまでも同じままとは限らず、思いもよらない変化が否応なく突然起こる事もありますが、その時でも、私はどうにかして舞の道を歩んで行こうと思っています。
何かが変わったら変わったなりに進むだけで、望まざる変化であっても嫌がるばかりでは先に進めなくなってしまいます。
舞についての何者になりたいわけではなく、大きな事をしたい野心などないのですが、行く手が藪であっても、自分で切り拓けば、稽古を続けるための道は途切れないと信じています。

私の舞い初めの曲は「万才(万歳)」にしました。
新年を寿ぐ舞でもありますが、私を鍛え、励ましてくださった、舞が大好きだった方々に「下手でもなんでも続けています」と言えるようにしておきたい、その思いも込めて、私が節目になったと思っているこの曲を選びました。


2021-12-24

令和三年 稽古納め

昨日、私のお稽古場の稽古納めでした。

私は稽古が日課なので、年末年始も稽古しますが、お弟子さんとの今年のお稽古はこの日で締めくくりです。

年明けのお稽古日に舞い初めをしますので、お弟子さんも一人ずつ舞う事になっています。
舞い初めと言っても、いつものお稽古の一環ですので、固くならずにやりましょう、という、ささやかな行事です。
数か月前からそれに向けてお稽古してきました。この日は、仕上げのお稽古でした。

こちらの小さな箱のような物は、見学中や休憩中など、座っている時に使ってもらうために私が手作りした「正座椅子」です。

手作り正座椅子
正座椅子は、正座してもしびれにくく、背筋が伸びますので、腰の負担も軽減できるそうです。

市販品もありますが、こちらの手作り正座椅子は土台が牛乳パックです。
私は牛乳好きでして、空いた紙パックがたくさんありましたので活用しました。
カバーの布は、古い羽織と着物の生地です。
数年前に作ったものですが、皆さん丁寧に扱って下さっているので、きれいな状態を保っています。

4月にお稽古を再開してから、休むことなく続けてこられました。
続けられるだけでもありがたいですが、この状況が続くのはやはりさびしいです。
もっと安心して過ごせ、縛りなく活動できる日が、少しずつでも近づいていると信じて、新しい年を待ちます。






2021-07-13

7月13日

今日、7月13日は特別な日でしたので、通常の毎日の一人稽古とは違って、母・千代さんにも見てもらいながら舞いました。


今、私が稽古している曲は『芦刈』です。
20代の頃、国立劇場の舞台で舞った曲です。
国立劇場に出演するのは2回目で、よくわからないまま、先生に教わった通りに舞わなければ、と、ただそればかり必死だったと思います。
カツラは重いし、着物の裾も踏みそうだし、当時、足を引く動きが苦手でしたので、いつも以上にままならないと思いながら舞っていた記憶があります。
先生が心配しながら、上手の舞台袖で見守ってくださっていたのも覚えています。

今日は、先生のお稽古場のあった高井戸の空に届けと願って、その『芦刈』を舞いました。
まだまだままならない私の舞です。ところどころで、先生から注意されていたのを思い浮かべながら、教えていただいた通り出来ているかと問いながら舞いました。
『芦刈』は、私の印象では渋くて、しっとりした雰囲気の曲なのですが、舞っていて浮かんでくるのは、なぜか、透明感のある爽やかな水辺の夏景色です。


芦刈(葛たか葉)
芦刈

2021-04-10

お稽古所 四月

ご無沙汰してしまいました。

前回の更新でお稽古再開の報告をしましたが、昨年の年末以降、コロナウイルスの感染拡大が心配される状況になったことや、私の都合が合わないこともありまして、お稽古をお休みしておりました。
少しの間だけお休みするつもりでしたが、緊急事態宣言が出てしまい、思っていたよりも長めのお休みになりました。

まだ気を付けなければならない状況は続いていますが、先日、お稽古を再開することができました。
私はお休み期間も一人で稽古を続けていましたが、お弟子さん達とのお稽古は12月以来です。
この日は、『高砂』と、『鶴の声』をしました。


当たり前のことですが、お稽古は礼に始まって礼に終わります。
始まりは、正座をして手をついて、「お願いします」とお辞儀します。
私は先生に、「お願いします」と30年言い続けて来ました。
先生は、真正面で、真っ直ぐにそれを受け止めてくださいました。

師範を許されてからは、私も「お願いします」と言われる立場になりました。
私も「お願いします」と答えます。
何かもっと師匠らしい言葉で返すべきかもしれませんが、自然に出るのが「お願いします」なので、致し方ありません。
この日も、「お願いします」に、「お願いします」と返しました。
お弟子さんからのご挨拶に、私のほうこそお願いします、と返しているのですが、加えて、お稽古場や取り巻く空気に「お願いします」と言いたいのかもしれません。

お稽古再開のこの日、舞を続けて行けるありがたさを殊更強く感じました。
それを許してくれる環境があり、見守って下さる方々の存在があってこそ、この道を歩み続ける事ができます。
慎ましく弁えながら進んで行こうと決意を新たにした、春、四月です。



2020-06-27

お稽古再開しました

新型コロナウイルスの影響で、私のお稽古所もお休みしておりましたが、先日ようやく再開することが出来ました。

お休みしているうちに、浴衣でお稽古する時期になってしまいましたので、この日はお弟子さん達も涼しげな浴衣姿でお稽古しました。




お休みになる前は、新しいお弟子さんのために『高砂』をお稽古していたのですが、この日は気分も新たに、『鶴の声』のお稽古を始めました。
『高砂』は、毎回のお稽古で必ず舞うようにしていますので、この日もまずは『高砂』のお稽古。そして、『鶴の声』の稽古をしました。
ウイルスによって当たり前の日常を奪われたのは、初めての経験です。驚きを持って見つめるしかない日々でした。この疫病は憎むべきものであり、一日も早く終息して貰いたいですが、これによって見えた事、気づいた事もあったように思います。
今もまだ油断のならない状態ですが、稽古を再開することが出来てひとまず安心しております。ささやかなお稽古所ですが、小さな灯をしっかり燈してお稽古を続けてまいります。