2020-06-27

お稽古再開しました

新型コロナウイルスの影響で、私のお稽古所もお休みしておりましたが、先日ようやく再開することが出来ました。

お休みしているうちに、浴衣でお稽古する時期になってしまいましたので、この日はお弟子さん達も涼しげな浴衣姿でお稽古しました。





お休みになる前は、新しいお弟子さんのために『高砂』をお稽古していたのですが、この日は気分も新たに、『鶴の声』のお稽古を始めました。
『高砂』は、毎回のお稽古で必ず舞うようにしていますので、この日もまずは『高砂』のお稽古。そして、『鶴の声』の稽古をしました。
ウイルスによって当たり前の日常を奪われたのは、初めての経験です。驚きを持って見つめるしかない日々でした。この疫病は憎むべきものであり、一日も早く終息して貰いたいですが、これによって見えた事、気づいた事もあったように思います。
今もまだ油断のならない状態ですが、稽古を再開することが出来てひとまず安心しております。ささやかなお稽古所ですが、小さな灯をしっかり燈してお稽古を続けてまいります。

2020-01-15

2020年新年会

1月5日、葛流の新年会がありました。

毎年おなじみの晴海のホテルまで行きましたが、母・千代さんが転ばないように気を遣いながらの道中でした。
千代さんは、毎朝、父と一緒に近所の千葉公園を散歩していますし、年齢のわりにピンピンしているのですが、立ったり座ったりの時はやや安定感に欠けます。
「どっこいしょ、おっこらしょ」と気合を入れないとダメみたいです。
たくましい下半身なので、そうそう転ばないと思いますが、なにせおっちょこちょいな人ですので、一緒に出掛けるときは用心が必要です。
千代さんと一緒に歩くときの私は散歩中の犬に似ていると思います。千代さんを先導しながら、振り返り振り返り無事を確認しています。
以前、電車の中で立っているとき、振動でぐらついた千代さんが、知らないおじさまの膝の上に座ってしまいそうになり、私が腕力でもって引き上げすんでのところで回避したこともありますので、車中でも油断できません。
千代さんは、か弱いわけではなく、「なんでそうなるの?」という動きをよくする人なのです。
新年会の日は千代さんも着物なので、さらに用心して行きましたが、今回は何事もありませんでした。

今年も、先生からお盃を頂戴した後、舞い初め、会食、の楽しい新年会でした。
千代さんがメインの肉料理を「食べて」と言うので、千代さんの分も食べました。牛肉は優れた栄養源と思っているのでお残しは出来ません。「着物だから帯が苦しくて食べられない」という可愛げはすっかりありませんので、パンもおかわりした上に、肉料理二人前も完食いたしました。
平素は粗食なので胃腸は驚いたことでしょうが、新年早々、たっぷり滋養が取れました。

今年の私の舞い初めは『由縁(ゆかり)の月』でした。
今、お稽古中の曲です。
「思わぬ人にせきとめられて」と歌詞にあり、意中の人ではない人に身請けされ、今は廓の外で暮らしている遊女だった女性の心情をうたっています。
ゆかりの月