2023-06-06

第一回 舞の会 終了いたしました

第一回いち葉会発表会並びに葛たか葉舞の会、おかげさまで無事に終了いたしました。

ご来場いただきました皆様、また、応援してくださった皆様、ありがとうございました。
たくさんのお客様にご来場いただきまして、一同大変喜んでおります。
当日は、会場に椅子を並べる準備から始めましたが、ご予約の人数分の椅子を並べ切れるか心配になるほどでした。
たくさんのご来場、本当にありがたく、身の引き締まる思いでした。

第一部の、お弟子さんの発表会では、私はテープ係(パソコンを使いましたが)をしていました。
自分の手元が狂って違う曲を出したり、タイミングを外してしまったらエラい事になるという裏方としての緊張を覚えながら、一番後ろの席でお弟子さんの舞を見守っていました。
お客様の前で舞うのは初めてのお弟子さんもいましたが、三名とも落ち着いていたので、その点は安心して見ていられました。
それぞれ、いつもうまく出来なかった振りがきちんと出来ていた時は、よしよしと嬉しく、これまでのお稽古の積み重ねが思い出されました。
我ながら口うるさいと思いながら指導してきましたが、きちんと舞ってくれる姿を見れば、うるさく言って良かったと思いました。

第二部で、私は「万歳」と「鉄輪」を舞いましたが、舞っている最中、これまでの舞の舞台とは違う感覚がありました。
さや堂ホールそのものの美しい佇まいのおかげもありますが、お客様が一心に観てくださっている空気をとても強く感じていました。
私には、その空気がとても澄んでいるように思え、あの中で舞わせていただくことのありがたさが湧き上がっていました。
私の身勝手な想像かもしれませんが、舞っている私とお客様との間で、無言の「やりとり」が出来たように感じました。
舞台は演者だけのものではないという思いがさらに強くなりました。
舞の空気を一緒に作ってくださるお客様はもちろん、惜しまず力を貸してくれるお手伝いの方々、ご来場は叶わなくても応援してくださる皆様がいてくださるおかげで、あそこに立つことが出来ました。

何しろ初めての会でしたので、どうなることやらわかりませんでしたが、お越しいただいた皆様にとって良いお時間になる事を目指して、舞の稽古と共に、登場退場など、会の流れもお稽古して本番を迎えました。
終演後、お客様に、良かった、楽しかったと仰っていただくことができましたので、ひとまず安堵しております。
また次回も、という嬉しいお言葉もいただきましたので、さっそくお弟子さんそれぞれの、次の演目を選んでいます。

葛流の皆様にもたくさんの応援をいただきました。
遠路はるばるお越しいただき、会えない時間が長かったので、殊更嬉しく、心強かったです。
皆様、色々、いろいろ思われて、舞を観ながら涙される場面もあったようです。
タカ女先生も天から観ていて下さったでしょうか。
「たか葉、がんばってよ」
と、かつてタカ女先生にお稽古場で突然言われたことがありました。
あの時、どういう思いでそう言われたのかは、わかりません。
わかりませんが、私は葛流の舞を続けて行きます。
第一回の私の衣装は、迷わず、葛流の紋が入った名取のお揃いの着物にしました。
今回の会で、また一歩踏み出せたと思います。
大きな事はできませんが、これからも、お弟子さん達と一緒に、しっかり刻んで歩んで行こうと思っています。


地唄舞葛流 第一回 葛たか葉舞の会


2023年舞の会
万歳


2023年舞の会
鉄輪