2021-07-13

7月13日

今日、7月13日は特別な日でしたので、通常の毎日の一人稽古とは違って、母・千代さんにも見てもらいながら舞いました。


今、私が稽古している曲は『芦刈』です。
20代の頃、国立劇場の舞台で舞った曲です。
国立劇場に出演するのは2回目で、よくわからないまま、先生に教わった通りに舞わなければ、と、ただそればかり必死だったと思います。
カツラは重いし、着物の裾も踏みそうだし、当時、足を引く動きが苦手でしたので、いつも以上にままならないと思いながら舞っていた記憶があります。
先生が心配しながら、上手の舞台袖で見守ってくださっていたのも覚えています。

今日は、先生のお稽古場のあった高井戸の空に届けと願って、その『芦刈』を舞いました。
まだまだままならない私の舞です。ところどころで、先生から注意されていたのを思い浮かべながら、教えていただいた通り出来ているかと問いながら舞いました。
『芦刈』は、私の印象では渋くて、しっとりした雰囲気の曲なのですが、舞っていて浮かんでくるのは、なぜか、透明感のある爽やかな水辺の夏景色です。


芦刈(葛たか葉)
芦刈