ご来場いただきました皆さま、ありがとうございました。
コンサートの幕開きで「黒髪」を舞いました。当日現地に行ってみないと動ける範囲がどれくらいかわからなかったのですが、思っていたより動ける範囲を作っていただき、無事に舞うことができました。
コンサートで舞わせて頂いたのは、今回が初めての経験でした。
独特の雰囲気のある鞘堂ホールで舞えたことも、とてもよい経験になりました。
自分の視線の先に建物の美しい造りが照明に浮かび上がり、舞っている自分自身が、幻想的な光景に感動を覚えました。
あんなに美しい光景を見ながら舞ったことは、これまでにありませんでした。
珠恵子さんの、どうしてもこの鞘堂でコンサートを開きたいという想いに納得しました。
国立劇場の舞台を何度か見てくださっている方々から、「近くで観られてよかった」と言って頂きました。確かに国立では、遠い舞台の上で白塗り、カツラ姿ですから、今回とは大分趣きが違います。
しかし、それだけ近いということは細かい動きも感情もむき出しになるわけですから、舞手としてはかなりの集中力を要します。
おかげさまで皆さまからの暖かい拍手を頂くことができまして、今回このような機会を与えて頂いたことをありがたく思っております。
今回の舞台を想定し、いろいろ細かく稽古をつけてくださったタカ女先生にも、よい報告ができます。
舞い終えたあとは、珠恵子さんの唄をゆっくり楽しむことができました。
珠恵子さんの、吐息のように美しく、時に力強い歌声に酔いしれた一夜でした。