2018-02-12

稽古場開き

先月28日に小さな発表会を催しました。

ご近所の方やお弟子さんのご家族をお招きして稽古場のお披露目をしました。

まずは私が『高砂』を舞い、その後、お弟子の二人が『菜の葉』、『ひなぶり』をそれぞれ舞いました。
おしまいの曲は私の『松の翁』でした。
本当に小さな発表会ではありましたが、お越しいただいた皆さまに、稽古場の門出にお立会いいただくことができ、ありがたくも嬉しい一日でした。
準備や当日の撮影、お手伝いなど友人達が集まってくれて力を貸してくれました。母にはお弟子さんたちの着付けや髪をお願いしました。周りの方々のおかげ様で無事にこの発表会ができました。

葛たか葉 稽古場開き

師範となり、人に教える事の難しさや責任を感じる事も多いです。私がおかしな事をすると、それがうつってしまう怖さを感じます。自身の芸や技を磨くことが、その怖さを払拭する唯一の手段であり、もちろんそこには心も伴わなければなりません。


客観的に見ても私の身体は、舞(武道もですが)をやるには、そもそも向いていないと思ってきました。
腕力脚力はありましたが、子どもの頃から関節が硬く、特に膝は正座してもお尻が浮くほどでした。小学生の頃、膝関節の隙間が通常よりかなり狭いと診断されたこともありました。産まれた時、股関節脱臼の疑いがあったそうなので、それもあって赤ちゃんの頃から柔軟性は乏しかったそうです。
そんな事もあり、舞での動きは私にとっては難しく、思い通りに動けない事で悩んだ時期もありました。
今でもそれは完全に克服できていませんが、続けてきた事で成果はあったと思えているので、以前よりは前向きに捉えて稽古を重ねています。この不向きな身体に不満を持った事もありましたが、舞と空手によって、自身の身体を見つめ直し、鍛え続けて来られたのは、この不利があったからこそとも言えます。
自分が悩まされてきた事はきっと無駄ではないのだと思います。
指導するお相手は、向いている方ばかりとは限りません。思うとおりに動けない辛さは私自身が散々味わっていることです。すんなり出来る事と、努力してもなかなかうまく出来ない事は、体つき等々で人によってそれぞれあります。
私は、武道の指導でも心がけていた事ですが、努力していてもうまく出来ないのについてはクドクド言いません。出来ない事から逃げようとする時、出来るのにやらない時には、厳しく言います。
出来ない事は辛くもありますが、出来ない事を認めてそれを何とかするのが面白いと思ってもらえるような指導ができるようにと考えています。
稽古を積めば、きっといつかできるようになる、私自身もそう信じてこれからも歩んでまいります。

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