2016-12-28

公民館のお稽古

 今日は今年最後の公民館のお稽古でした。

今は『ひなぶり』をお稽古しています。


たしか、演劇学校時代に教わったような・・・

十代の頃です。

公民館の生徒さんに指導するため、私も自身のお稽古は『ひなぶり』をやっています。

地唄舞に出会った頃の気持ちも思い出しつつ稽古しています。


小さい子や若い娘さんが舞うことが多い『ひなぶり』ですが、やりようによっては大人の舞にもなるそうです。

年齢に見合う舞い方を目指し、日々舞っております。


2016年は5月に大舞台がありましたが、早、年末です。

今年得られた事を忘れることなく、来る年も精進いたします。

2016-08-20

2016年浴衣会のこと


 先月、毎年恒例の浴衣会がありました。

 今回、私が舞ったのは『ぐち』です。


〽ぐちじゃ なけれど これまあ聞かしゃんせ

という歌詞で始まる艶物です。


”ぐち”は”愚痴”です。
好きな人に会えたのも束の間、明けの鐘が鳴って、もう別れの時がきてしまう、
という切ない女心を唄っています。
毎度のことながら、私には縁の無いお話でして・・・想像力を駆使するしかありません。

お前の袖とわしが袖 とか、
路地の細道 駒下駄の とか、
胸驚かす明けの鐘 と言った歌詞がありますが、どれも想像力の助けになる艶っぽく粋な歌詞です。
頭の中は時代劇です。

5月の国立劇場の舞の会で、『ぐち』を舞われた方がいらっしゃいまして、下ざらいで観る事ができました。
その時から、〽おまえの~ 袖と 、というフレーズが頭に残っておりました。
歌詞もすてきなのですが、ここの節がなんともいい感じなのです。
下ざらいでは、生でこの曲が聞けた事もあり、もう頭から離れなくなっておりました。

そんなわけで、国立劇場が終った次のお稽古は、『ぐち』でお願いしようと思っておりました。
今年の浴衣会も会場は浅草でした。
江戸を感じる浅草で『ぐち』を舞えたのは嬉しい事でした。


2016-05-06

舞の会のこと(平成二十八年)

5月4日、「地唄舞 葛流十五周年・葛タカ女舞の会・かつら会」で『珠取り』を舞わせていただきました。

おかげさまで無事舞い終えることが出来ました。
ご来場いただきました皆さま、心より御礼申し上げます。まことにありがとうございました。
今回の舞台も、先生のご指導はもちろんのこと、家族・友人たちの助けがあってこそでした。いつものことながら感謝しております。

色々な事が起こるこの世の中で、あの大きな舞台で舞える幸運と、お客さまに観ていただけるありがたさを、特に感じた今回の舞台でした。
劇場の大きさもですが、『珠取り』という大曲に自分が負けてしまうのは最もいけないことだと思い、稽古を積みました。稽古の日々が私に力を与えてくれたと思います。

今回の『珠取り』は私にさまざまなことを教えてくれたと思っています。
稽古の中で足りない部分を思い知らされ、後ろ向きになりがちな自分の扱い方を模索することもありましたが、稽古のおかげで発見することも多くありました。
この曲は私にとって大事な曲になりました。
まだまだ拙く、遠い道を歩む私の、この先の道を照らす灯の一つとなってくれたと思っています。


平成28年舞の会

『珠取り』
2016年5月4日 地唄舞 葛流十五周年・葛タカ女舞の会・かつら会 国立劇場小劇場